
傾向と対策(一般選抜)
2023年度までの一般選抜の入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。
【目次】
【英語】
傾向
※2020~2023年度の分析
長文読解が中心 基礎力・総合力が問われる
出題形式 | 大問5題(読解英文4題、英作文問題1題) |
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試験時間 | 90分 |
解答形式 | 英文和訳・和文英訳・日本語による内容説明(150字)の各1問が記述式となっている以外は、マークシート法による選択式。 |
出題内容
- 2021年度以降は新方式となり、A・B方式が同一問題となった。出題範囲は「英語の長文読解を中心として基礎力・総合力を問う問題」とされている。このことを受けてか、2021年度以降は文法・語彙問題や会話文問題は出題されていない。
- 大問〔5〕は新傾向で、グラフや表を伴う英文が用いられ、数値の読み取りと、それをもとにした考察(日本語で150字)が求められている。
- 読解問題は、様々なテーマの長文が出題されている。本文の分量の多さが特徴の1つで、2023年度は、4題で合計3300語強、うち2題は900語を超える長文であった。
- 英作文問題は、2020年度以前のA方式を受け継いで、記述式の和文英訳が出題。
難易度
- 全体としては、やや難のレベル。
- 長文読解問題はここ数年やや高難度で推移している。設問そのものはそれほど難解ではなく、標準的な読解力が問われているが、本文が非常に長いので、内容をすばやく的確に掴めるかどうかがポイント。空所補充問題は、かなり難度が高い。
- 2021年度以降の大問〔5〕の読解問題は、空所補充のほか、本文やグラフの内容を読み取って日本語150字でまとめる力が求められており、やや難度高め。
- 英作文問題は、例年直訳が難しく、日本語を英訳しやすいように読み替える必要のある問題が多い。
対策
①出題の中心は、なんといっても長文読解問題
- 読解問題のうち、文中の下線を引かれた語句に対する設問では、語彙力を問うものも多いので、まずは各設問に目を通すことから始めよう。本文を読む上でのヒントになることも多い。
- 英問英答形式の問題についても、設問は話の流れの順になっていることが多いので、同じく先に設問に目を通しておくことで、いくらか取り組みやすくなる。
- 単語や熟語の意味や用法をしっかり頭に入れ、できるだけ途中で立ち止まることなく読めるようになること、つまり精読の速度を上げることが肝要。英文構造に注意しながら何度も音読し、英語を頭の中で日本語に変換することなく、英語でそのまま理解できる力を身につけよう。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※文構造の解説が詳しいものや、音読用の音声が付いているものがよい。
- 長文の空所補充問題が例年出題されている。この設問の場合は、文脈や、空所の前後で用いられている文法や熟語の知識が大切な要素になる。前後関係に気をつけながら的確に内容を把握し、読み進めていこう。
☞オススメ参考書『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
※長文を読み慣れていないうちは、英文解釈の参考書を1冊仕上げておくことも効果的。
②語彙力をつける
- ①で述べた読解問題の対策の際にチェックした単語・熟語は確実に覚えていくこと。何回も反復して確実に定着させよう。
- 市販の単語・熟語集を利用してブラッシュアップに努める。
☞オススメ参考書『システム英単語』(駿台)など
③記述問題の対策を
- 他の大学の過去問など、似た傾向の問題を利用してコツコツ練習を重ねていくことが必要。
- 書いたものを添削してもらい、客観的な目で評価してもらった後、再度同じ問題について解答を書き直すということを繰り返すのが効果的。
④グラフ問題について
- 〔5〕のグラフ問題については、英語読解力、グラフ読解力、そして日本語での記述力が必要であり、まさに総合力が試されていると言える。
- 英語以外のところで言えば、日ごろからグラフなどの統計資料に親しみ、また国語や小論文、総合問題などの問題にあたって日本語での記述力を養っておこう。
- 練習問題としては、それぞれ多少毛色は違うが、大学入学共通テストの第4問や、早稲田大学の政治経済学部「総合問題」や国際教養学部「英語」にも素材はある。