慶應義塾大学(理工学部)の入試問題の出題傾向を徹底分析! とるべき対策や勉強方法がわかる!

慶應義塾大学(理工学部)の入試問題の出題傾向を徹底分析! とるべき対策や勉強方法がわかる!

2025年 03月 06日

傾向と対策(一般選抜)

2023年度までの一般選抜の入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。

【目次】

【英語】

傾向

※2019~2023年度の分析

語彙力の増強、高度な読解力の養成が必須

出題形式 2023年度は、大問4題(読解2題、会話文1題、読解・英作文1題)。

2021年度までは、大問4題。2022年度は、大問5題。

試験時間 90分
解答形式 2023年度はマークシート法と記述式の併用で、記述式は、英文の日本語要約と和文英訳が出題。

2021・2022年度は記述式の問題は出題されず、全問マークシート法。2020年度までは選択式(マークシート法)と記述式の併用。

出題内容

①読解問題

  • 例年2題出題されていたが、2022・2023年度は3題となった。それぞれの英文の分量は570~910語程度である。
  • 英文の素材は、理工学部にふさわしく論旨が明快で科学的な内容のものが多いが、文化・社会に関する抽象的な内容のものが出題されることもある。
  • 設問は、空所補充、同意表現、内容真偽が中心で、これに内容説明、語句整序、欠文挿入箇所、主題などが加わる。
  • 2019~2021年度は発音、アクセント、派生語、語形変化などの問題も小問として出題されていたが、2022年度以降は出題されていない。

②会話文問題

  • 例年、会話文が1題出題されている。
  • 日常的な会話文だけでなく、インタビュー形式のジャーナリスティックな内容のものもある。
  • 設問は、同意表現、内容真偽など。2021~2023年度は要約文や感想文、メールを完成させる問題が出題された。

③文法・語彙問題

  • 例年、空所補充問題が1題出題されていたが、2023年度は出題されなかった。

④発音問題

  • 2019・2021年度は読解問題の小問として発音問題が出題され、2020年度は読解問題の小問としてアクセント問題が出題された。

⑤英作文

  • 2023年度は与えられた和文の下線部を英語にする和文英訳が出題された。

難易度

  • 読解問題は、英文の語彙レベルが高く、構文も時に複雑なものが見られる。また、設問にも文脈を十分に考慮しながら解答すべきものが含まれ、記述式の要約問題が出題されることもあり、全体的に難度は高いと言える。

対策

①正確な文法・語法の知識を身につけよう

  • 標準レベルの文法・語法の問題集を1冊選び、繰り返し演習して基本をしっかりと身につけよう。
  • 文法書も常に座右に置き、疑問に思った点やあやふやな点はそのつど確かめながら、正確に覚えていこう。代表的な構文やイディオムは例文ごと覚えてしまうと効率的である。

②語彙力の充実を図ろう

  • 普段から英文の中で未知の語句に出合ったら、まずは文脈に即して自分で意味を考えてみて、その後正確な意味を把握した上で英文ごとしっかり覚えるという学習が最適である。
  • ある程度語彙力をつけた段階で、レベルの高い単語集を使って、自分の知識の「抜け」を確認しながら、さらに語彙力のレベルアップを図っていこう。
  • 文法・語彙問題に備えるために、用法、語形変化(複数形、過去形・過去分詞形など)、派生語、同意語・反意語、イディオムなどにもしっかり目配りしておこう。
    • 単語を辞書で引く際には、こうした事項に必ず目を通すことを習慣にし、特に間違えやすいものや重要なものは自分でまとめておこう。
  • 発音問題も年度によっては出題されている。正確な発音・アクセントも同時に身につけておくことが必要。

③高度な読解力の養成を

  • 選択式主体でレベルの高い長文読解問題集に丁寧に取り組んで、実力をつけておきたい。
    • パラグラフ単位で要旨をまとめる練習もしておくことで、2023年度に出題されたような要約問題にも対応できるようにしておきたい。

☞オススメ参考書『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)

※長文を読み慣れていなかったり、英文構造の理解が不十分なうちは、英文解釈の参考書を1冊仕上げるのも効果的。

  • 科学的な内容の英文が出題されることも多いので、普段から科学に関係する英文にできるだけふれて、科学的テーマの英文の内容や論理構成のパターンに慣れておくことが望ましい。
    • 新聞の科学欄や新書、科学雑誌などに親しむのもよい。

④表現力を磨こう

  • 文法・語彙問題では、バラバラの文法・語法の知識を問うというよりも、表現力を問うタイプの問題が多く出題されている。
    • こうした問題に正解するためには、選択肢を比較しながら消去法で取り組むといった「設問対処型」の学習ではなく、本質的な表現力を身につけておくことが必要になる。

⑤実戦力をつけるには

  • 90分という試験時間で解答しようとすると、特に学習の初期段階では、時間が足りないと感じる受験生は多いだろう。実際に時間を計って過去問に挑戦し、制限時間の中で解く感覚をしっかりつかんでおきたい。

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