
傾向と対策(一般選抜)
2023年度までの一般選抜の入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。
【目次】
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
読解力重視、質・量ともに高度な長文読解
出題形式 | 大問1題で、設問数は8、9問。設問は英文の前に提示されている。 |
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試験時間 | 120分 |
解答形式 | ほとんどが記述式。英文和訳、和文英訳などのほか、字数制限付きの内容説明も出題される。 |
出題内容
- 長文読解問題1題のみの出題で、英語辞書2冊の持ち込みが認められている(電子媒体を用いた辞書は不可)。長文の語数は約1,850~2,200語であり、例年、含蓄のある論説文が出題されている。
- 英文のテーマは社会や文化に関わるものや心理学系の内容が多いが、科学や医学、芸術の意味を考えるものなどが出題されたこともあり、多岐にわたる。年度によっては抽象度・専門性の高い英文や、エッセー風の英文もある。
- 英文和訳は、比較的短い文が出題されることもあるが、単語を置き換えただけでは意味が通じないような箇所もあり、高度な読解力および表現力が必要である。
- 字数制限付きの内容説明は、主に英文の主旨を問う100~120字の問題の他に、短い字数制限付きの問題が1、2問出題されている。
- 和文英訳(英作文)は、ごく標準的な問題である。
難易度
- 全体的なレベルはやや難。
- 辞書の使用が許可されているとはいうものの、英文の内容および語彙レベルが非常に高く、語数も多いので、120分の試験時間でも決して余裕はない。
- 設問に目を通してから、最初は辞書を使わずに、20分程度で本文を一読し、文章の流れと大意を把握する。次に、適宜辞書を使用しながら解答していくとよい。100~120字の内容説明には最低でも20分は確保したい。したがって、それ以外の問題は、1問につき10分程度が目安になる。
対策
①読解問題対策
- 文学部の入試で要求されているのは、英語力だけでなく、思考力と表現力である。
- 英文はいずれも筆者の個性的な意見が展開されているものばかりである。このような文章を正しく理解するには、読む側にも深く物事を考える力が求められる。
- 単に英語だけを学習するのでなく、日頃から幅広い読書につとめ、教養や内容把握力を養っておく必要がある。
- 出題される英文には、重要な構文や解釈上のテクニックを要する箇所が多く見られるので、こうした面に対応できるように、長文読解総合問題集に取り組むようにしたい。
☞オススメ参考書『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
- 英文和訳や内容説明ではこなれた日本語表現力が要求されるので、平素から日本語の文章力を磨いておこう。
☞オススメ参考書『英文和訳演習[中級篇]』(駿台文庫)
※語彙と構文に関する誤りの指摘に加えて、訳出の際の日本語にも言及がある。自習用のテキストとして活用するとよい。
②語彙力の養成
- 辞書の使用が認められているが、いちいち辞書を引いていたのでは時間不足になるし、そのたびに思考が中断され、文章全体の理解にマイナスとなりかねない。
☞オススメ参考書『システム英単語』(駿台文庫)
※語彙力をつけておくことは非常に重要。
- 文脈にぴったり当てはまる訳語を見つけるセンスは一朝一夕には身につかないが、文学部ではそれが求められているのであり、ぜひ柔軟な思考力で語感を養っておこう。
- 普段、電子辞書ばかりを使用していると、紙の辞書は使うのに手間がかかるであろうから、ぜひとも普段から紙の辞書に親しんでおこう。
③和文英訳(英作文)対策
- 和文英訳はごく標準的な問題であり、読解英文中にヒントとなる英文があることも多く、和英辞書も持ち込めるので、あまり神経質になる必要はないが、文章の骨格を決定する基本的な構文力は身につけておかなければならない。
☞オススメ参考書『[必修編]英作文のトレーニング』(Z会)
- 和英辞書を使うときには、その語をもう一度英和辞書で引いて意味や用法を確認する習慣もつけておくとよい。和英辞書では語の説明がかなり簡略化されており、誤用する危険性もあるからである。
④大意要約の練習
- 字数制限付きの内容説明はこれからも出題される可能性が高いと思われるので、ぜひ同じ形式で練習しておきたい。出題英文の長さに対して指定字数が少ないので、キーセンテンスやキーワードを見つけ出し、要点のみを簡潔に要領よくまとめる練習を重ねておこう。
- 例年出題されている100~120字の内容説明は、過去問などでしっかりとした対策を立てておこう。