立命館大学(IR方式〈英語資格試験利用型〉・共通テスト併用方式)の入試問題の出題傾向を徹底分析! とるべき対策や勉強方法がわかる!

立命館大学(IR方式〈英語資格試験利用型〉・共通テスト併用方式)の入試問題の出題傾向を徹底分析! とるべき対策や勉強方法がわかる!

2025年 03月 06日

傾向と対策(一般選抜)

2023年度までの一般選抜の入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。

【目次】

【英語】

傾向

※2022~2023年度の分析

読解、会話文、文法・語彙とバランスのとれた標準問題

出題形式 大問5題(読解問題2題、会話文問題1題、文法・語彙問題2題)

2日程実施、2月8日実施分と2月9日実施分は同じ大問構成で出題。

試験時間 80分
解答形式 全問マークセンス法

出題内容

①長文読解問題:大問〔1〕〔2〕

  • 英文は、論説文が2題、または論説文1題とエッセーのようなやや軽めのもの1題となることもある。内容は環境問題、社会問題、文化論、人生論など多岐にわたる。
  • 〔1〕の内容真偽の問題は、一致・不一致のほかに「どちらとも判断しかねるもの」という選択肢もある。主題を選ぶ問題は、文章全体の段落構成とその展開をよく理解して答える必要がある。
  • 〔2〕の空所補充は、一部難しいものがあり、設問箇所の前後をしっかり読んでヒントをつかみたい。内容説明は下線部の語句の内容を問う問題が多い。

②会話文問題:大問〔3〕

  • 〔3〕は、会話文中の空所に入れる適切な表現を問うもので、場面設定も様々。

③文法・語彙問題:大問〔4〕〔5〕

  • 〔4〕は短文の空所補充の問題。語法・文法の基礎知識を問う問題が多いが、やや難しい問題も含まれる。不定詞、分詞、動名詞などの動詞関連、時制などの問題がよく出題されている。
  • 〔5〕は、単語の知識を問う問題で、短文中の空所補充と下線が引かれた語の同意表現を選択する問題。

難易度

  • 全体的にみて標準的なレベル。
  • 読解問題の英文は、約800~850語とやや分量は多いが、扱われるテーマは具体的なものが多く、構文も難解ではない。設問については、紛らわしい選択肢が含まれることもあるが、英文を読み進める流れの中でほぼ無理なく解答できるものといえる。ただし、大問5題に対し試験時間が80分なので読むスピードが必要である。
  • 会話文問題は、時に即答しにくいものも含まれるが、おおむね標準かやや平易なレベル。
  • 文法・語彙問題は、基本的な単語・熟語および文法事項・構文を問うものが中心。

対策

①長文読解問題:ここでいかに多く得点できるかがポイント

  • 分量が多めの英文なので、読解力の養成が何より優先すべき課題となる。論旨を理解しながら、着実かつ速やかに読み進めていく力が必要。
    • 精読の力とともに速読の力を身につけることが要求される。読むスピードを上げるためには、自分の実力よりもやや易しめの長文問題に数多く当たることがオススメ。
  • 英文の長さを意識した学習を積んで、内容を素早く読み取り、全体の主旨を把握する練習をしておこう。一文一文の意味を追うのではなく、段落ごとの要旨をつかみながら、段落どうしの関係や論の展開に注意して読む習慣をつけよう。
  • 接続詞やいわゆるディスコースマーカーに関する出題も毎年のようにあるので、基本的なものについては体系的に整理しておくとよいだろう。
  • 長文問題集や参考書は、解説の詳しいもの、そして内容説明や内容真偽を数多く含んだものを選び、早い時期から取り組んでおこう。

☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文〔BASIC〕』(教学社)

②会話文問題

  • 会話文問題は会話の「文脈」を正しく追っているかどうかをみる問題が中心。5W1Hを意識しながら、会話の場面設定や流れを的確に把握する練習をしよう。
  • 会話の定型表現も出題されているので、会話で使われる慣用表現を問題集などを活用し覚えておくことも必要。

☞オススメ参考書『Bright Stage 英文法・語法問題』(桐原書店)、『英語入試問題解法の王道1 会話問題のストラテジー(改訂版)』(河合出版)

※実戦演習にオススメ。

③文法・語彙問題

  • 空所補充などでは文法的な知識が直接的に試されている。しかし特に細かい知識が問われることはなく難問もみられないので、標準レベルの構文問題集・参考書を中心とした、基礎力重視の学習がよい。
  • 詳細な内容の文法参考書を手元に置き、問題を解いていて疑問が生じたらすぐに参照するようにしよう。

☞オススメ参考書『大学入試 すぐわかる英文法』(教学社)など

  • 語彙力養成も読解問題対策の基本。早い時期から少しずつ着実に覚えていく必要がある。3000~4000語レベルの単語集と標準的な熟語集に1冊ずつ取り組むことで対応しよう。
  • 自分で単語帳を作り、新出単語を整理し覚えるのも一つの方法。派生語・同意語・反意語などを同時に覚えると語彙力は倍増する。

 

【英文読解】(IR 方式)

傾向

※2022~2023年度の分析

高度な読解力と日本語・英語での記述力が必要

出題形式 大問2題(読解問題2題)

長文2題のうち1題は「日本語による問いと日本語による解答」、もう1題は「英語による問いと英語による解答」

試験時間 80分
解答形式 すべて記述式。前者は字数制限がなく、解答欄の大きさで記述の量を判断する形式。後者は20~30語の語数制限が設けられている。

※いずれの年度でも英語による解答をする際に「極力、本文とは異なる表現を用いること」との条件がつけられている。

出題内容

  • 現代の政治や社会の諸相を扱う論説文が出題。戦争と政治、貿易問題、環境問題、民族・人種問題、比較文化論、倫理的問題、ジャーナリズムなど、扱われるテーマは多様。
  • 読み取った内容を正確に日本語・英語で記述していく問題が中心。

難易度

  • 難度は高いといってよい。
  • 書かれている内容を把握する読解力と、それをまとめる記述力が要求されている。また、日本語での解答は、解答用紙のスペースを考慮しながら解答に必要な事柄を絞り込んで記述する必要がある。

対策

①読解力の養成

  • 日本語での解答は、しっかりとした英文和訳の力が不可欠である。英文全体の内容を把握しながらも、設問の該当箇所については精読ができていなければならない。
  • 文構造をきちんと理解して和訳するためには、確固たる文法力が必要である。単語の意味をただつないで日本語にするのではなく、一文一文を構造どおり正確に和訳する精読演習に取り組もう。

②和文英訳の演習

  • 「極力、本文とは異なる表現を用いること」という指示がある以上、本文内容を別の英語で言い換える力が伴を握る。
    • 普段から、一つの表現を学ぶ際、英英辞典を引いてどのように言い換えられているかを確認する習慣をつける。
    • 読んだり書いたりしたものを既習の語彙、構文でさまざまなパターンに言い換えるトレーニングを積む。
  • 解答には語数制限があり、該当箇所の内容すべてを解答に盛り込むことは難しい。
    • 情報を取捨選択し、設問に直接関係のある部分のみを取り出す練習が不可欠。
    • 具体的には、演習時に各パラグラフの要旨を一言でまとめたメモを作ってみることなど。

③記述問題への対応

  • 国公立大学の個別学力検査を中心に記述問題の過去問に当たるなどして、日本語による記述や英作文の練習をしておこう。内容を的確に把握して、的を射た記述を心がけよう。
    • 解答の根拠となる該当箇所をまず確定させて、設問文に合わせて解答を作成するという、記述問題の解答プロセスを身につけよう。
  • 記述問題の解答の良し悪しはなかなか自分ではわからないものなので、学校の先生などに、添削をしてもらおう。

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