
傾向と対策(一般選抜)
2023年度までの一般選抜の入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。
【目次】
【英語】
傾向
※2021~2023年度の分析
高度な語彙力と堅実な読解力が求められる 柔軟な思考力と教養も必要
出題形式 | 大問3題(長文読解問題2題、会話文問題1題) |
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試験時間 | 100分 |
解答形式 | 読解問題の英文和訳1問と、会話文問題の和文英訳1問が記述式。ほかはすべて選択肢の番号を解答用紙に記入する形式。 |
出題内容
①読解問題:長文問題が2題出題
- 英文量は、760~990語。
- これまでさまざまな分野の文章が取り上げられているが、ここ数年共通して見られるのは、高度な専門性とその視点のユニークさである。
- 「価値ある遺跡の落書き」(2021年度)、「会話はいつ止めるべきか」(2022年度)、「地球の歴史上、泥と植物が大地に与えてきたもの」(2023年度)など。
- 設問は、類義語を見つける同意表現でかなり高度なレベルの語句が出題。この場合、前後関係から判断する必要がある。内容真偽は、問題文の内容を別の視点から記述したものもあり、正確な読解力が必要。英文和訳は、正確に文構造を把握した上で、より自然な日本語にする力が求められている。
②会話文
- 空所に入る適切な表現を選択する問題では、会話の流れを読み取り、空所の前後から内容を類推する力が求められる。他大学に比べて会話文のテキストが長いのが特徴。
- 和文英訳は、高校で学習する基本的な構文を使って書く問題が出題。
難易度
- 全体的に見て標準~やや難レベル。
- 読解問題の英文はかなり専門性が高く難しい。構文は全般的にはそれほど複雑ではないが、1文が長く解釈に時間をとられるものもある。ただし、設問は、すべてが難しいわけではなく、選択肢によっては消去法も使える。
- 会話文問題は、多少難しい語彙が含まれる場合もあるが、読解問題に比べればかなり取り組みやすいので、高得点を目指したい。
対策
①精読力の育成:精読力なくして同志社大学の問題は解けない
- 長文対策といえば速読力と考えがちだが、1文1文の文構造を正確に把握して訳す力がなければ、速く読むことは決してできない。求められるのは速く読んで概略をつかむ力よりも、文章を正確に読み取る力である。
☞オススメ参考書『入門英文解釈の技術70』『基礎英文解釈の技術100』(いずれも桐原書店)、『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
※文構造の把握や英文解釈には、構文集や英文解釈の問題集が有効。これは例年1問出題されている英文和訳にも役立つ。
②高度な語彙力の育成
- 語彙力を高めることが読解力の強化にもつながる。また、同意表現を選択する問題が多く出題されており、この対策としても語彙力の強化は欠かせない。
- かなり高度なレベルの単語まで出題されているので、市販の単語集を必ず1冊は仕上げておくこと。
☞オススメ参考書『システム英単語』(駿台文庫)
③多読を試みる:英文読解力は読んだ量に比例する
- 単語集で覚えた単語はそのままではなかなか使えず、英文の中で出合って初めて定着するものである。単語の定着率を高めるためにも、数多くの英文を読んでおこう。
☞オススメ参考書『基礎英語長文問題精講』(旺文社)、『やっておきたい英語長文500』『やっておきたい英語長文700』(いずれも河合出版)
④英作文の練習もしっかりと:例年、会話文問題の中で和文英訳が出題
- 1日5問とか1日10問などと決めて、毎日英文を書いてみること。頻出構文をできるだけ多く暗記すると楽に書けるようになる。
⑤一般教養を深めよう:長文の内容はかなり専門的
- 政治・経済、心理学に関するものや時事問題に関するものがここ数年出題。新聞の政治・経済欄や社説には必ず目を通し、一般教養を深めるために自然科学分野など受験とは直接関係のない教科の授業にもしっかりと取り組もう。
- 日本語の新書(岩波新書、新潮新書、講談社現代新書など)を多読することも有効。こうして得た教養は大学入学後もきっと役に立つであろう。
⑥徹底的な過去問研究を
- この数年間、問題のレベル、量、出題形式においてほとんど変化がないので、過去問を数多く解き、自分に合った戦略を立てよう。
- 他学部の問題を解いてみることも大いに有効。
☞オススメ参考書『同志社大の英語』(教学社)