
傾向と対策
2024年度までの入試問題を分析しました。さらに詳しい最新の分析は「大学赤本シリーズ」をご覧ください。
【目次】
【英語】
傾向
※2022~2024年度の分析
読解力と英語表現力が試される
出題形式 | 〔教育〈中学校教育-文系以外〉・情報データ科〈理系受験〉・工学部〕
2024年度は、大問数4題(長文読解3題、文法・語彙1題)。 〔多文化社会・教育〈中学校教育-文系〉・経済・医・歯・薬・情報データ科〈文系受験〉・環境科学部〕 2024年度は、大問数4題(長文読解3題、英作文1題)。 |
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試験時間 | 100分。 |
解答形式 | 記述式と選択式。 |
※2025年度入試では、工学部の出題範囲が医・歯・薬・情報データ科〈文系受験〉・環境科学部と同じになる予定。
出題内容
①読解問題〔A〕〔B〕〔C〕:共通問題
- 英文は基本的に論説・評論文中心であるが、〔B〕は小説やエッセーなどの素材が多い。
- 〔A〕〔B〕は、内容説明や同意表現などを問う総合的な読解問題。
- 〔A〕日本語の設問に日本語で答える問題。
- 〔B〕英語の設問に対し英語で答える問題。
- 〔C〕は、空所補充のみの問題。主に語彙・熟語力を問うものである。
②文法・語彙問題〔D〕:教育〈中学校教育-文系以外〉・情報データ科〈理系受験〉・工学部対象
- 短文中の下線部の同意表現を選択する問題が出されている。
③英作文問題〔E〕:多文化社会・教育〈中学校教育-文系〉・経済・医・歯・薬・情報データ科〈文系受験〉・環境科学部対象
- 資料(グラフ)が与えられて、資料から客観的に読み取れる状況を100語程度の英文で説明するものと、理由を2つ以上挙げて自分自身の意見を100語程度で述べるものの2問が出題。
難易度
- 全体としては、試験時間が100分であることを考慮すると、自分で内容や考えをまとめた上で記述する設問も多いことから、標準〜やや難レベルといえる。
- 読解問題〔B〕の設問では、英語による解答が一定量必要なので、英文を抜き出したり、まとめたりするスキャニング、スキミング、サマリーの作業に慣れている必要がある。〔C〕の空所補充は、語彙・熟語力に重点が置かれており比較的平易。
- 文法・語彙問題は、標準的な出題で取り組みやすい。
- 英作文は、資料の読み取りと意見論述の2本立。100語程度で様々な話題について自分の考えを述べたり、内容をまとめたりする力が求められている。
対策
①読解問題:合否のカギを握っている。
- 基礎的な文法力、特に、正確に構文を把握する力は不可欠。
- 基礎が固まれば、標準レベル、さらにその上のレベルの長文問題集を使って、実力を伸ばしていこう。
- 語彙力は、標準レベルの単語を確実に覚えることに加え、読解演習の際に出てきた単語・熟語も身につける姿勢が大切。
- できれば、単語とその意味が羅列してあるものではなく、英文が多く収録されている単語集を選ぶと、読解力養成にも効果的。
- 〔B〕については英語で答えなければならない。
- 本文のどこに求める情報があるのか、的確に見分けてまとめる力が求められている。スキャニング、スキミング、サマリーなどについて学習するとよい。
②英作文問題
- まず、文法的に破綻のない英文を書く基礎力が出発点。英作文例文集を活用して、基礎的な表現の仕方や構文を学ぼう。
- 暗記による、基礎的な和文英訳ができるようになると同時に、最も大切なことは、普段から英語を使って自分の生活や意見を自分自身の言葉で表現する練習を欠かさないことである。
- 「日常的な話題」「社会的な話題」「文化」「外国語」など、様々なトピックについて典型的な話題を取り上げて、自分なりに英文を書いてみよう。自分の主張を支える「理由」と「具体例」を意識しながら、全体の構成を考える習慣をつけよう。
- 書いた英文はしばらく寝かせてから自分でもう一度読んでみるとよい。
- たくさんの改善点や文法的な間違いが見つかるようになれば、進歩した証である。先生に見てもらうことができるのならばそれもおすすめである。
- 主張そのものが思い浮かばない場合は、様々な問題や事象に対して自分なりの考えが持てるように、まずは日本語で意見をまとめる練習をするのもよい。
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