受験応援レシピ 集中力の維持や体調管理において、食事は重要な役割を担います。万全の体調で受験期を乗り切るために、食事にも気を配ってみませんか?簡単に短時間で作れるレシピばかりなので、受験生の皆さんもぜひ作ってみてください。)

レシピ監修・解説執筆 同志社女子大学 生活科学部 食物栄養科学科 准教授 村上恵先生 レシピ作成 同志社女子大学 食物研究会

No.5 勉強疲れに疲労回復ごはん

たくさん勉強をした後は、疲れがたまってしまいがち。効率よく勉強ができるよう、疲労回復に効果のある献立を紹介します。

鶏むね肉の甘酢ステーキ

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    359kcal
  • 脂質
    17.8g
  • カルシウム
    44mg
  • 食塩相当量
    1.2g
  • たんぱく質
    24.9g
  • 炭水化物
    22.7g
  • 1.3mg

材料(4人分)

  • 鶏むね肉
    2枚(約400g)
  • ピーマン
    2個
  • にんじん
    100g
  • もやし
    400g
  • 1/2個
  • 片栗粉
    大さじ4
  • 適量
  • こしょう
    適量
  • サラダ油
    適量
  • ★砂糖
    大さじ3と1/3
  • ★濃口しょうゆ
    大さじ1と1/2
  • ★酢
    大さじ2と1/2
  • ★水
    100cc
  • ★しょうが(チューブでも可)
    10g
  • 〈水溶き片栗粉〉

    片栗粉
    大さじ1/2
    大さじ1

作り方

  • ピーマンを乱切り、にんじんを短冊切りにしておく。
  • 鶏むね肉は半分に切り、塩、こしょうで下味をつけ、火が通りやすいようにフォークで刺して穴をあける。大きめのバット(あるいはボール)に溶いた卵と鶏肉を入れ、卵を鶏肉全体に絡める。さらに片栗粉を加えて、鶏肉にしっかりとまぶす。
  • フライパンにサラダ油をひき、もやしを炒める。塩、こしょうをしてしんなりするまで炒め、皿に盛り付けておく。
  • フライパンにサラダ油を多めにひき、2を中火で皮目から焼く。焼き色がついたら裏返し、弱火にしてじっくりと焼く。中まで火が通ったら、鶏肉を一度取り出す。
  • フライパンに残った余分な油を拭き取り、1のにんじんを炒める。★をよく混ぜ合わせてフライパンに入れ、1のピーマンを加える。強火で煮立たせたところに水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、その中に4の鶏肉を入れる。
  • 鶏肉に甘酢あんが絡まったら、3の皿にピーマン、にんじんとともに盛り付ける。

ほうれん草とコーンのバター炒め

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    56kcal
  • 脂質
    2.4g
  • カルシウム
    26mg
  • 食塩相当量
    0.3g
  • たんぱく質
    1.9g
  • 炭水化物
    7.4g
  • 1.1mg

材料(4人分)

  • ほうれん草
    1束
  • コーン缶
    1缶(約130g)
  • バター
    10g
  • 少々
  • こしょう
    少々

作り方

  • ほうれん草は洗い、水気を切らずにラップでくるんで、電子レンジで30秒~1分程度加熱する。冷水にさらし、水気を切って食べやすい長さに切る。
  • 熱したフライパンにバターを入れて溶かし、ほうれん草とコーンを入れて炒め、塩、こしょうで味を整える。

解説

「鶏むね肉の甘酢ステーキ」で使う鶏のむね肉には、アミノ酸が2つ結合した構造をもつアンセリンやカルノシンといった成分が多く含まれており、これらの成分は目の疲労や全身の倦怠感などに対して抗疲労効果を示すことが報告されています。また、勉強の疲れと運動の疲労は少し異なりますが、甘酢のように酸と糖を合わせたものを運動後に摂取すると、疲労回復に効果的であることも報告されています。もやし、ほうれん草、コーンにはビタミンやミネラルが含まれており、鶏肉の良質なたんぱく質とあわせて、一皿でバランスのとれた献立になっています。

ネバネバすまし汁

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    27kcal
  • 脂質
    0.1g
  • カルシウム
    10mg
  • 食塩相当量
    1.5g
  • たんぱく質
    1.3g
  • 炭水化物
    4.7g
  • 0.2mg

材料(4人分)

  • 長芋
    5cm(20g)
  • オクラ
    2本
  • 800cc
  • ★顆粒だし
    小さじ2
  • ★薄口しょうゆ
    小さじ2
  • ★みりん
    小さじ1
  • ★酒
    小さじ2
  • ★塩
    0.3g

作り方

  • 長芋はすりおろす。オクラは洗い、塩をまぶして産毛をしごき落とした後、約2分間ゆで、5mm幅の小口切りにする。
  • 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したところに★とすりおろした長芋を入れる。
  • 再び沸騰したらオクラを入れて、火を止める。

解説

「ネバネバすまし汁」では、独特の粘りをもつ長芋とオクラを使います。この粘りは糖タンパク質で、胃の粘膜を保護する作用やたんぱく質の消化を助けるはたらきをもっています。長芋は組織がやわらかく、いも類の中では例外的に生で食べることができる食材です。長芋を触ると手がかゆくなることがありますが、これは長芋の細胞内に存在するシュウ酸カルシウムが針状の結晶をしていて、皮膚を刺激するからです。薄い酢水で洗うとかゆみが治まります。

プロフィール

村上 恵 むらかみ めぐみ
同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科准教授。管理栄養士。奈良女子大学大学院家政学研究科修了。博士(学術)。2004年近畿大学農学部食品栄養学科講師、2008年から現職。専門は調理科学で、食品の成分(機能性)を損なわない調理法などについて研究している。
食物研究会 しょくもつけんきゅうかい
「食」に関して学ぶことを目的とする同志社女子大学公認クラブ。部員数は53名。発足は1966年。京都の老舗料亭の継承者らを講師としてお招きする「おばんざい講習会」や工場見学など、食にまつわる幅広い活動をしている。その独創的な取り組みは、2013年に京都学生祭典で行われた「“きょう”の食グランプリ」優勝をもたらした。