受験応援レシピ 集中力の維持や体調管理において、食事は重要な役割を担います。万全の体調で受験期を乗り切るために、食事にも気を配ってみませんか?簡単に短時間で作れるレシピばかりなので、受験生の皆さんもぜひ作ってみてください。)

レシピ監修・解説執筆 同志社女子大学 生活科学部 食物栄養科学科 准教授 村上恵先生 レシピ作成 同志社女子大学 食物研究会

No.4 夏バテ防止! 夏のさわやかごはん

「受験の天王山」と言われる夏。暑さに負けず受験勉強に取り組めるように、旬の食材をたっぷり使った献立を紹介します。

洋風タコ飯

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    466kcal
  • 脂質
    14.2g
  • カルシウム
    27mg
  • 食塩相当量
    1.6g
  • たんぱく質
    16.3g
  • 炭水化物
    64.4g
  • 0.9mg

材料(4人分)

  • 2合
  • 茹でタコ足
    200g
  • トマト水煮(缶詰)
    100g
  • 玉ねぎ
    1個
  • 2カップ
  • コンソメスープの素(固形)
    2個
  • オリーブオイル
    大さじ4

作り方

  • 米は、炊く30分~1時間前に洗い、ザルにあげる。タコ足は一口大に切る。トマト水煮は潰しておく。玉ねぎはみじん切りにする。
  • 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰してきたら砕いたコンソメスープの素を入れて溶かし、スープを作る。
  • 炊飯器に洗った米、トマト水煮、玉ねぎを入れ、2で作った温かいコンソメスープを炊飯器の2合の目盛線まで注ぎ、通常の白米モードで炊飯する。
  • 炊き上がったら、一口大に切ったタコをのせて10分程蒸らし、オリーブオイルを加えてざっくり混ぜる。

解説

夏バテ防止には、エネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを含む食事をしっかり摂ることと、十分な休養が大切です。

「洋風タコ飯」で使うタコは、たんぱく質を多く含み、抗酸化性を有するビタミンEや、たんぱく質の合成に関与する亜鉛を含みます。また、特徴的な成分として、肝臓や心臓のはたらきを助けたり、筋肉運動の手助けをするタウリンも含まれています。「洋風タコ飯」では、米にトマト、玉ねぎ、コンソメスープを加えて炊き上げたところにタコを加えます。後から混ぜることで、タコが硬くなるのを防ぎます。玉ねぎを炒めてから加えて炊くと、トマトのうま味に玉ねぎの甘味が加わって、さらにおいしく仕上がりますよ。

冷製ポタージュ

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    160kcal
  • 脂質
    2.2g
  • カルシウム
    70mg
  • 食塩相当量
    1.0g
  • たんぱく質
    4.4g
  • 炭水化物
    31.1g
  • 0.6mg

材料(4人分)

  • じゃがいも
    中4個
  • 玉ねぎ
    1個
  • 30g
  • コンソメスープの素(固形)
    2個
  • 5カップ
  • 牛乳
    1カップ
  • 適量
  • こしょう
    適量
  • パセリ
    適量(お好みで)

作り方

  • じゃがいも、玉ねぎは薄切りにする。米は洗ってザルにあげる。
  • 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰してきたら砕いたコンソメスープの素を入れて溶かし、スープを作る。
  • スープの中にじゃがいも、玉ねぎ、米を入れて強火にかけ、煮立ったら弱火にする。少しずらしてふたをして、スープがもとの半分くらいの量になるまで煮る(10~15分程度)。火からおろして粗熱をとる。
  • 3をミキサーにかける(なければ万能こし器に入れて裏ごし)。なめらかになったら鍋に戻して火にかけ、牛乳を加え、塩、こしょうで味を整える。ひと煮立ちしたら火からおろして粗熱をとり、食べる直前まで冷蔵庫で冷やす。
  • 器に盛り、お好みでパセリのみじん切りをふる。

「冷製ポタージュ」では、じゃがいもと玉ねぎをスープで煮込んでつぶすので、栄養成分を逃さず摂取できます。キャベツやセロリを足すのもおすすめ。また、米を加えるので、とろみがつきやすくなっています。冷やしたとろみのあるスープは、食欲のないときでも食べやすいですよ。胃腸の弱っているときには温かくして食べてください。

夏野菜マリネ

〈栄養成分〉

  • エネルギー
    74kcal
  • 脂質
    4.1g
  • カルシウム
    16mg
  • 食塩相当量
    0.1g
  • たんぱく質
    0.9g
  • 炭水化物
    8.9g
  • 0.3mg

材料(4人分)

  • トマト
    大1個
  • 水ナス
    1個
  • きゅうり
    1本
  • 青じそ
    4枚
  • 少々
  • ★ワインビネガー
    大さじ3
  • ★レモン汁
    大さじ1
  • ★オリーブオイル
    大さじ1
  • ★砂糖
    大さじ2弱

作り方

  • トマト、水ナス、きゅうりは小さめの乱切りにする。青じそは刻んでおく。
  • 水ナスときゅうりに塩をふる。水気が出たら軽くしぼる。
  • ★と1の青じそを混ぜ合わせ、マリネ液を作る。
  • ビニール袋(あるいはジッパー付きのビニール袋)にマリネ液とトマト、水ナス、きゅうりを入れて軽く揉み、ビニール袋の口を閉じて冷蔵庫で約30分漬け込む。

解説

「夏野菜マリネ」では、旬の野菜をたっぷり使います。暑い夏、水分やミネラルは汗とともに失われがちです。また、紫外線対策にはビタミンも必要。旬の夏野菜には水分やミネラル、ビタミンCがたくさん含まれています。マリネ(酢漬け)にすることでさっぱりとして食べやすくなります。ワインビネガーがなければ、米酢や穀物酢、りんご酢を使ってもかまいません。マリネ液に加える青じそには、胃のはたらきをよくする作用があり、特有の香り成分(ペリラアルデヒド)には防腐作用・抗菌作用が認められています。

プロフィール

村上 恵 むらかみ めぐみ
同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科准教授。管理栄養士。奈良女子大学大学院家政学研究科修了。博士(学術)。2004年近畿大学農学部食品栄養学科講師、2008年から現職。専門は調理科学で、食品の成分(機能性)を損なわない調理法などについて研究している。
食物研究会 しょくもつけんきゅうかい
「食」に関して学ぶことを目的とする同志社女子大学公認クラブ。部員数は53名。発足は1966年。京都の老舗料亭の継承者らを講師としてお招きする「おばんざい講習会」や工場見学など、食にまつわる幅広い活動をしている。その独創的な取り組みは、2013年に京都学生祭典で行われた「“きょう”の食グランプリ」優勝をもたらした。