赤本の教学社

受験川柳

第2回「受験川柳」の結果発表をいたします。
たくさんのご応募、誠にありがとうございました。
また、第3回も募集中です。

第3回募集要項

第2回 受験川柳 結果発表 応募総数3,434句

優秀賞 図書カード3万円

鉛筆も わたしも尖る 受験の日  清水ゆん 作
作者のコメント

書きやすいように尖らせた鉛筆を携えて受験に行った日。わたしの心も緊張のあまり、鉛筆と同じように尖っていました。

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尾藤一泉先生 選評

受験の経験者であろう。思い起こせば、その日はピリピリとしていた自分。準備万端整えた尖った鉛筆の先に、その心理が重なって描かれた。受験における懐古の情がにじむ一句。

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高校生特別賞 図書カード5千円

夢のなか 点Pずっと 動いてる  つぐちゃん 作
作者のコメント

数学の問題で手こずったときに、頭を休めようとして横になって目を閉じたら、問題が頭の中にも出てきたこと。

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尾藤一泉先生 選評

数学の図形に関わる問題。「動点P」は厄介なしろものだ。夢の中まで現れる点P。これが受験という期間だけならいいが、受験とは縁が切れた年になっても、ときたま点Pに追いかけられる夢を見るのはなぜだろうか。

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佳作 図書カード3千円

  • 今やると 言いつつ手には タブレット  匿名希望 上吹き出しフレーム
    「今でしょ!」の気持ちも「ちょっとだけ」という誘惑に翻弄される受験生の素直な心理。
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  • 「冬休み」 受験生には ただの「冬」  マリン 作 上吹き出しフレーム
    受験生の多くが通過する「ひと時期」に実感がこもっています。
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  • 赤本の 売り切れで知る 敵の数  ししゃも 作 上吹き出しフレーム
    志望校はさぞ人気も高いのでしょう。これから挑む受験を真剣に見据えている心理が伝わります。
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  • 古文にも 母の話も 主語がない  さごじょう 作 上吹き出しフレーム
    年をとると、どうして主語のない会話が増えるのでしょう。主語のない古文の読解も似たようなもの。
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  • おおみそか カウントダウンが にくらしい  A.S.作 上吹き出しフレーム
    年が明ければ臨戦態勢の受験生にとっては、嬉しくないもの。来年は大きな声で参加できるとよいですね。
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尾藤一泉先生 総評

応募された作者の中には、現役の受験生も多く、生の切実な思いが伝わってくる句がたくさんありました。また、受験OBの立場で、その時期をまざまざと思い出す作品も多く見受けられ、「受験」という人生のひと時期のニンゲンが浮き出すような作品がありました。

優秀賞の「尖る」という心理は、まさにその時期を象徴するもので、うまく鉛筆とイメージを重ねることにより、風景化ができた作品です。

受験に対する思いが伝わってくるたくさんの句が集まり、私も元受験生の一員として、楽しく選句をしました。

受験生の皆様の合格を心よりお祈り申し上げます。

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尾藤一泉先生

尾藤一泉先生 プロフィール1960年、祖父・三笠、父・三柳とつづく川柳家の家に生まれ、15歳より自身も川柳をはじめる。作者としてだけでなく、「川柳学」の研究者としても活動。川柳史料の散逸を防ぎ、収集・整理・保存・研究・公開を目的とした〈朱雀洞文庫〉を創設する。女子美術大学特別招聘教授。著述および各地での川柳講座、講演、川柳展等で川柳の普及活動を行う。 川柳さくらぎ主宰。川柳学会専務理事。

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