早稲田大学
早稲田大学の傾向と対策
政治経済学部(一般選抜)
【総合問題】
傾向
※2021~2023年度の分析
論理的思考力、表現力が要求される 英語力以外のさまざまな知識も必要
| 出題形式 | 大問3題(〔1〕日本文の読解問題,〔2〕英文の読解問題,〔3〕英作文問題) |
|---|---|
| 試験時間 | 120分 |
| 解答形式 | マークシート法と記述式の併用 |
出題内容
◆2021 年度より選抜方法が変更され、新たに「総合問題」が課された。
〔1〕日本文の読解問題
- 日本語で長めの課題文(図表を含む場合もある)を読んで選択式問題や論述問題に答える内容。課題文では、一貫して社会問題に関するテーマが取り上げられている。
- 200 字の論述問題では、全体の趣旨を踏まえたうえでの内容説明や意見論述が求められている。
- 2023年度には50 字の理由説明の論述問題もみられた。
〔2〕英文の読解問題
- 英文を読み取って選択式問題や記述式問題に答える内容。
〔3〕英作文問題
- テーマに対して賛成か反対か自分の立場を表明した上で、理由を2つ以上添えて意見を述べる英作文問題。
難易度
- 〔1〕は文章量が多く、年度によっては図表の読み取りも求められている。2022 年度は、図表がなく文章のみの提示となり、やや易化した。2023 年度は図表が復活したが、難易度は2022 年度と同程度であった。
- 〔2〕は2021 年度は非常に抽象的な文章で分量も約2000語と多かったが、2022 年度は約1400 語と減少し、見慣れない人名が多く登場したものの、内容は若干の易化がみられた。2023 年度は約1800語と分量は増加したが、内容の難易度に変化はなかった。
- 〔3〕の意見論述は、その分野の知識も若干必要であるが、日ごろから世の中の動きに関心をもっておき、自分の意見を論理的に述べる練習をしておかなければ難しいレベルである。
対策
①日本文問題
- 〔1〕の日本文の問題の対策としては、まず課題文が何について論じているのかを押さえ、次に、筆者は何を主張したいのかを押さえる練習をしておこう。
- 早稲田大学の2020年度までの現代文の問題との類似性もみられるので、現代文の過去問に多く取り組んでおくとよい。
オススメ参考書『早稲田の国語』(教学社)
- 政治・経済や現代社会の教科書・資料集などで、日ごろから統計図表に慣れ親しんでおくこと、統計図表を使った過去問に多く取り組んでおくことも重要である。
- 現在、政治や経済の分野で大きな問題となっていることには日ごろから関心をもっておく。
②英文問題
- 〔2〕〔3〕の英文問題の対策としては、まずは出題されている英文を正確に読んでいくための語彙力・文法力・構文力・読解力が必須。
オススメ参考書『大学入試 すぐわかる英文法』(教学社)
- 英語での意見論述のためには、学んだ語彙や文法、構文を自ら使えるようになることが必要となる。まず、短い文(30~50語程度)からでかまわないので、学んだ語彙や文法、構文を使って書く練習をし、慣れていけば、次第に150 語程度まで増やしていくとよい。
- 論理的思考力は、課題発見や問題解決、文章表現などの中で発揮される基礎的な力である。
- 日本語でかまわないので、論説文や新聞の社説などを読み、話の流れを読み取りながら、論理の飛躍はないかなどを疑ってみるのも一つの方法である。
- 学校の授業でディベートがあれば、積極的に取り組むとよい。
- 表現力は、練習を積み重ねて身に付けるしかない。
- ある程度まとまりのある文章を自分の言葉で要約する。
- 何らかの話題について、自分の意見を書く。または、自分の意見にこだわらないで、賛成・反対両方の立場から意見を書く。
- 世の中の話題や幅広い学問分野に関心を持つ。
文化構想学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
速読による要点把握力と自己表現できる英作文力の強化が必要
| 出題形式 | 大問5題(読解問題3題、会話文問題1題、要約英作文問題1題)
例年、設問や選択肢を含め全文英文による出題 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 英作文は記述式、他はすべてマークシート法による選択式 |
出題内容
◆例年、問題構成のパターンは一定しており、次のようになっている。
〔1〕読解問題:大問〔1〕~〔3〕
- 長文のテーマは文学や歴史・宗教などの文化論、社会問題や政治問題・環境問題などの社会論、医学や科学論など、非常に多岐にわたる。
- 〔1〕 は300語前後の英文2種を読み、空所に当てはまる単語や熟語を選ぶもの。
- 〔2〕 は200語程度、300語程度、500~600語程度の3種の英文を読み、内容に関する設問に答えるもの。
- 〔3〕 は600~800語程度の長文を読み、空所に当てはまる英文を選ぶもの。
〔2〕会話文問題:大問〔4〕
- 日常的な場面設定の会話文が多い。設問は空所に当てはまる語句を選ぶもの。文法的に解く設問、熟語で解く設問、会話独特の表現で解く設問などに分類できる。
〔3〕英作文問題:大問〔5〕
- 250語程度の英文の内容を要約する問題で、要約文の冒頭が与えられており、それに続けて4~10語の英語を付け加える形式が続いている。
- 2020年度以降は本文中の3語以上の連続した語句を使ってはいけないという制限が追加されている。
難易度
- 90分で異なる形式・長さの英文を8つ読まなくてはならないので、効果的な時間配分を考えておきたい。特に難度の高い〔3〕に時間を割けるとよいだろう。〔3〕は、受験生が最も苦手とするであろう設問形式で、年度によっては手がかりが見抜きにくいものも散見され、受験生によって差が開く大問でもある。
対策
①読解問題対策
- 〔1〕の対策は、ひとえに語彙力強化といえる。熟語と同じようにかたまりで覚える意識をもつことが必要である。
- 過去に出題された問題でいえば、well「十分に」とfed「食べ物を与えられた」を単独で覚えるのではなく、well fed「食べ物を十分に与えられた」と覚えていく。反意表現はpoorly fed「食べ物を十分に与えられない」と覚えられればさらによい。
- 〔2〕の対策は、英文の分量が多いので、速読がポイントとなる。
- 長文は段落の集まりで構成されているが、段落というのは、ある1つのトピックをまとめた単位であるので、それが何なのかを見定める。そして、各段落のトピックを、できる限り短い表現(日本語でも英語でもよい)で言い換える練習をする。
☞オススメ参考書『大学入試 英語長文プラス 速読トレーニング問題集』(旺文社)
※段落読みのための具体的なルールについて参考にするとよい。
- 〔3〕の対策は、代名詞と接続詞を押さえて、文と文の有機的なつながりを意識する読み方に慣れることが重要である。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※文構造や文と文のつながりについての解説が詳しい問題集に取り組むのも効果的である。
②会話文対策
- 〔4〕の対策は、簡単な単語を使った2、3語から成る熟語と会話独特の表現を覚えることである。難しい表現は仕方がないが、よく狙われるものは漏れのないようにしたい。
- 書き言葉とは違う口語表現であるため、学習の仕方も長文読解のそれとは違い、実際の使用場面を想定しながら、イメージの中でもよいので習得した表現を使ってみるのがよい。
③要約英作文対策
- 〔5〕の対策は、文章を要約する力と減点されない英文を書く力をつけることである。
- 前者について、例年、文化構想学部の要約問題は本文が1~3個程度の段落で成り立っていて、しかも解答は1文でまとめなくてはならないので、キーセンテンスを押さえることが重要となる。
- 後者については、冒頭が与えられ、4~10語の英語で書くものなので、英作文というより文法問題に近いものである。そのため、文法的に間違えないことがより重要である。
法学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
基本的語句の完全消化を土台に 英文の正確な速読速解が必須!
| 出題形式 | 2023・2020年度は、大問8題(読解問題2題、文法・語彙問題4題、英作文問題2題)
2019・2021・2022年度は、大問7題(読解問題2題、文法・語彙問題3題、英作文問題2題) 例年、設問や選択肢を含めた全文英文による出題 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 英作文は記述式、他はすべてマークシート法による選択式 |
出題内容
〔1〕読解問題
- 論説系の文章を主体に、随筆や物語風の文章が取り上げられることもある。
- 2023年度は、1題が伝記、もう1題は労働選択に関する問題を扱った論説だった。
- 長文2題を合わせた総量は例年非常に多く、2000語以上となることもある。
- 設問は、段落の主題、内容説明、内容真偽、主題など、内容把握を問うものが中心。
〔2〕文法・語彙問題:空所補充2、3題と誤り指摘1題が出題されている。
- 空所補充は、空所に補うと文法的に誤りになるものを選択する問題と、空所に最適なものを選ぶ問題がある。
- 誤り指摘は、他学部(人間科学部・社会科学部など)でも出題されている。誤りを含んでいても文意が通じたり、またすべて正しい場合もあるので、文法・語法の正確な知識が求められる。
〔3〕英作文問題
- 2019~2022年度は語句整序と自由英作文、2023年度はメールの完成と自由英作文の出題となっている。
- 自由英作文は、例年、設定されたテーマについて論じる問題だが、過去にはグラフから読み取れることや、グラフに関連したテーマについて自由に記述する問題が出題されていた。
- 語数制限はなく、与えられた解答欄に収まるように書く形式である。
難易度
- 試験時間内に解答を終えるにはかなりの実力が必要であり、やや難といえる。
対策
①文法・語彙の習熟
- 文法を直接問う問題は多くないが、英文を読む際に「無意識化」していることが必要である。
- 語彙に関しては、基本的な熟語や構文、語法の知識を確実に蓄えていくこと。
☞オススメ参考書『大学入試 すぐわかる英文法』(教学社)
※受験生が間違えやすいポイントを完全網羅した総合英文法書
②読解力の養成
- かなりの長文が出題されるので、1000語程度の英文をどんどん読み進められることが最低条件である。
- 文型や修飾関係、形の違いが表す差(不定詞なのか分詞なのか、have been noticed とhave noticed の違いなど)をその都度、意味に繰り込んで読めるようにじっくり検討しよう。
☞オススメ参考書『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
※入試頻出の構文を丁寧に解説している英文解釈の参考書に取り組んでみるのもよい。
- 段落の主題やそれに準ずる問題が必ず出題されているため、1文レベルで正確に読めるようになったら、パラグラフごとの要点、パラグラフ間の関係・展開に注意を払うことを意識して読むようにしよう。
- 論説文なら、パラグラフごとに要点をメモしてみる。
- 物語・随筆では、背景と登場人物のイメージ、登場人物間の関係、出来事の起承転結を意識する。
②英作文力の養成
- 自由英作文は和文英訳に比べてケアレスミスが起こりやすくなる。ミスを防ぐには、「自分で書いたものを客観的に見直せる力」を養うこと。
- 学校や塾、予備校の先生に添削をお願いするだけでなく、「必ずどこかに間違いがある」と考え、誤文訂正問題に取り組むような目で自分で見直すこと。
- 自由英作文では自分の意見を表明するという、英語そのものとは異なる力も求められる。近年は単なる賛否を問うものではなく、資料や図絵を解釈する問題が出題されており、示されたものから意味をくみ取る力が試されるようになっている。
- 物事の「印象」、つまり、ただ「よい/悪い」「好き/嫌い」ではなく、なぜ「よい」と思うのか、どこが「悪い」のか、きちんと説明できるようになることが重要である。
基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
膨大な英文を読みこなす読解力が問われる 傾向多彩な設問に対応できる問題演習を!
| 出題形式 | 大問5題。読解問題4題と文法・語彙問題1題の構成。例年、読解問題の〔3〕〔4〕 はA・BのSectionに分かれる。
問題や設問の文章、選択肢はすべて英文となっている。 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 全問マークシート法 |
出題内容
- 出題形式が非常にユニークなのが特徴。〔5〕では、選択式でありながら、単語の綴りの正確さを試される問題も含まれている。
①読解問題
- 〔1〕 の長文読解問題は、600~800語程度の長文に、関連のある中文(200~400語程度)2つを追加した三部構成。
- 〔2〕 は読解問題の中で語句整序を扱う問題。
- 〔3〕 の読解問題は、空所補充を中心としたものと、文・段落整序の2つからなる。
- 〔4〕 の読解問題は、述べられていることについての応用的な内容を問うものと、写真・表・グラフ・図・数式などの読み取りを伴うもので、一部に計算も含まれることがある。
②文法・語彙問題
- 〔5〕 は、純粋に文法・語彙問題といえる内容になっている。
- 2022年度は、従来の出題形式(Section A)に加えて、熟語を問う問題(Section B)と、2つの英文に共通して入る語を選ぶ問題(Section C)の3種類が出題された。2023年度は、熟語を問う問題がなくなり、2種類の出題になっている。
- 独特な出題スタイルであることに加え、問われている語彙にはかなり難しいものも含まれており、難度は高い。
難易度
- 難しい問題と易しい問題の差が大きく、時間がかかる問題もあれば、即答できる問題もある。ただし、読まなければならない英文の量は全体として膨大であり、かつ数学や理科に関する専門性の高い見慣れない用語が注釈なく現れるため、ハードルはかなり高いものになっている。文法問題で問われている単語には難しいものもあり、質・量ともにかなりの対応力が要求されている。
対策
①流れに乗って英文を読む力
- まず、ある一定の長さの英文(早稲田大学をめざすなら、少なくとも400~500語程度)を辞書などを使わずに一読してみよう。そのときはできるだけ英文を大づかみするつもりで読み進めよう。
- ゆっくりでもよいので、前から順番に「何が・どうした・何を」と、英語の語順どおりに情報を得ながら後戻りせずに進むことを実行しよう。
- 次に、じっくりと文の構造や文法面を検討したり、語句の意味などを調べたりしながら精読していく。
- 全訳をしても悪くはないが、時間を有効に使いたいのであれば、複雑な文やなんとなくわかるが確信がもてない文だけを自ら訳してみるとよい。
- 1段落読んだら、その段落の主旨を思い返しながら、次段落以下は前段落との関係や展開を意識して読んでみよう。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※演習の際には、文の構造や内容についての解説が詳しい問題集を使用するとよい。
②正確な文法知識が読解力を向上させる
- 文法の参考書を常に手元に置き、英文を読むうえでわからなかったところ、ひっかかったところはこまめに確認し、正確な知識を蓄えよう。
③過去問の徹底演習を
- 例年、質の高い良問となっている。取り上げられる英文は興味深い内容であり、一般の入試問題よりはやや専門的であることも多い。専門用語にも注釈はつかないので、過去問で知識を補うのが望ましい。
- 早稲田大学独自のユニークな出題内容や出題形式にも、過去問演習を通じて慣れておくとよい。
教育学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2020~2023年度の分析
高度な速読力・語彙力が問われる
| 出題形式 | 大問3~5題。2023年度は、2022年度同様、すべて長文読解問題で会話問題などはなくなっている。設問文は2021年度以降すべて英語。 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 全問マークシート法の選択式 |
出題内容
- 2022・2023年度は読解問題のみの出題となっている。設問は、内容理解を問うものが中心であるが、空所補充や語句整序が混じる。
- 英文の総語数は2年連続して3800語程度となり、入試としては屈指の長さである。
- 読解英文については、素材は、説明文が用いられることがほとんどで、出典は大学の教科書、『ニューヨーク・タイムズ』紙などが多い。話題は教育学部にふさわしく、教育(児童心理・発達心理)に関係するものが頻出する。
- 設問内容は、英文の内容に関するものが中心となり、段落の要旨や、筆者の意図、段落間の関係、さらには全体の表題を問うものが多い。
難易度
- 設問形式は標準的で、特に練習が必要なものはなく、読解力があれば解ける出題になっている。とはいっても、単なる語学的知識で片づく問題はほぼないので、解答には時間がかかる。英文の内容と設問の量と質、そして、試験時間を考慮すれば、要求される英語力はかなり高く、相当な難問である。
対策
①語彙・熟語力をつける
- 「読みながら学ぶ」という姿勢が大切。学習素材の隅々まで目を通して、そこに出てきた語彙・表現を学ぶようにする。
②文法・作文力を伸ばす
- 読解問題といいながら、本文該当箇所が理解できるかどうかは、実は語彙力と並び、文法力が鍵になる。文法問題集などで十分に反復練習を積み、知識を積み上げていく。
☞オススメ参考書『英文法解説』(江川泰一郎著・金子書房)
※文法への理解が深まり、学力全体の伸びの基礎になる。
③構文理解力を養う
- 国公立難関大向けの読解参考書・問題集(200語程度の英文)を、1冊でいいからしっかり読み込むことが望ましい(自分好みの本を見つけること!)。その際、上記で述べた①、②で培った力が定着するよう意識しよう。
☞オススメ参考書『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
※入試頻出の構文を取り上げて詳しく解説している英文解釈の参考書を1冊仕上げておくのも有効である。
④多読に挑む
- なるべく多くの英文に触れることで、養った語彙力、文法力・構文力を自在に使いこなす経験を積むことができる。
- まとまった内容をもった説明文で、1題がなるべく500語以上のものを探そう。800語超なら理想的である。話題に理系的なものがある程度含まれていることも、選ぶ際の大切な基準になる。
- 設問の種類を気にせず、レベルの高い英文に触れることの方が大切である。国公立大学を含め難関レベルと言われる他大学の出題問題なども、積極的に利用するのがよいだろう。
社会科学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
読解問題が主体 文脈把握力、豊富な語彙・熟語力が必要
| 出題形式 | 計5題(文法・語彙問題1題、読解問題4題)
例年、〔2〕~〔5〕の読解問題 については、設問文・選択肢がすべて英語で与えられている。 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 全問マークシート方式による選択式 |
出題内容
①読解問題
- 英文の内容については、社会科学部ということもあってか、例年、時事・社会問題をテーマとしたものが多く、特にアジア問題、アメリカ社会の問題、環境問題はよく取り上げられている。
- 内容把握力を問う問題が中心で、下線を施した語・句・文について、それとほぼ同意のものを選ぶ問題、空所補充、内容真偽、主題を問う問題となっている。
②文法・語彙問題、会話文問題
- 文法・語彙問題は誤り指摘が「誤りなし」を含む5択で出題されている。
- 会話文問題は過去には空所補充形式で会話特有の表現など難しいものも出題されていたが、近年は出題がない。
難易度
- 読解問題が4題で、しかも語彙のレベルが非常に高いので、90分の試験時間ですべてを読みこなすだけでも骨が折れる。難度は高いと言えるだろう。
- 時間配分については、過去問演習などの際に解答目標時間をあらかじめ短めに設定しておくなど、試験本番で遅れが出ても対応できるよう、考えておこう。なお、読解問題には1題あたり20分程度しか割けないので、難しくとも、とにかく読み進めて解ける問題から処理していくとよい。
対策
①内容把握力の養成を
- 設問は、内容把握力を問うものが多く、一見、文意や語句の意味を問う設問にみえても、文脈から判断しないと単語の直訳では対応できないものも多いので注意。未知の単語や熟語があっても前後の文脈から見当をつけられるようにしておくこと。
- 主題を問う問題や内容説明、内容真偽など、直接本文の内容に関わる問題については、あらかじめ設問文に目を通してから本文を読み、該当箇所をチェックしながら読み進めると時間短縮につながる。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※レベル別で、入試頻出の英文やテーマを扱った問題集を活用するのも効果的である。
②幅広い一般教養を
- 読解問題の英文は、新聞・雑誌の記事が多く、テーマとしては日本・アメリカ・ヨーロッパの国々の歴史・文化・時事問題がよく取り上げられる。ここ数年は、男女の性差・差別の問題などが頻出。
- 日頃からこうした問題に関心をもっているかどうかが問われており、予備知識の有無が内容把握の大きなカギを握っている。インターネットを利用して情報収集することも効果的である。
☞オススメ参考書『英検準1級過去問集』(教学社)や『英検1級過去6回全問題集』(旺文社)
※英語検定準1級・1級の読解問題も時事テーマを扱っており、長文読解問題対策として有効である。
③文法・語彙、熟語対策
- 誤り指摘は、やや難のレベルである。対策としては、高校での参考書や問題集を繰り返し復習した上で、TOEICなどの該当問題で応用力をつけておくとよい。
☞オススメ参考書『風呂で覚える英熟語』(教学社)
※同意表現問題は毎年難レベルの熟語表現が出題されているので、ハイレベルな熟語を集めたこれらの参考書などを用いた学習がオススメ。
商学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
多量の英文を処理する力が問われる 傾向速読・内容把握力の養成を!
| 出題形式 | 計5題(会話文問題1題、読解問題4題) |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | マークシート法による選択式と記述式の併用 |
出題内容
①読解問題
- 本文は、500~900語程度。会話文もあわせると読解量は非常に多いといえる。内容的には社会論・経済論・科学技術論・医学論など、幅広い分野が取り上げられているのが特徴である。語彙レベルは標準よりは高い。
- 選択式問題は、内容面では内容真偽・内容説明などが中心で、選択肢が英文であるものが多い。語彙系では空所補充・同意表現なども出題される。
- 記述式問題は、かつては英文和訳・和文英訳などが頻出であったが、2021年度以降は和訳が与えられていない語句整序が中心である。2023年度は、空所補充で英文を完成させる形式が登場した。
②会話文
- 本文は、ビジネスや生活の日常的な場面での会話が取り上げられることが多く、分量もあまり多くはない。語彙も標準的であるが、会話表現の知識はある程度要求される。
- 設問は、選択式問題では、同意表現・空所補充が頻出である。記述式問題は、形式が一定していない。過年度は語句整序や指示内容が出題され、2019年度は語数指定のある和文英訳、2023年度は空所補充で英文を完成させる和文英訳が出題された。
難易度
- 一つ一つの英文や設問は、早稲田大学の受験生にとっては標準的なレベルのものといえる。しかし、90分の試験時間に対して大問5題と読解量が多く、1題あたり15分強しか割けないため、総体として難度は高い。
対策
①読解問題対策:最大の特徴は、何といっても読解量の多さ!
- 問われているのは、前後の文脈からおおよその意味を推定する能力や、意味がわからないままでも読解に差しつかえない語を判別して読みすすめる能力である。
- 対策としては、パラグラフリーディングの習得が最も有効であろう。パラグラフを1つの単位として細部にこだわりすぎず趣旨を押さえていく能力が身につけば、スピードと理解度が上がり、主題などの設問にも対処しやすくなる。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※長文のジャンルが幅広いので、入試頻出の英文やテーマが掲載された問題集を活用して、普段からさまざまなジャンルの英文に触れておくとよい。
②文法・語彙力:長文の語彙レベルは標準以上、語彙力の増強は必須!
- ただやみくもに単語を覚えるのではなく、前後の文脈から語の意味を推測できる能力を養いながら語彙を増やしていくのがよい。
☞オススメ参考書『速読英単語』シリーズ(Z会)
※または、授業や演習で用いた長文に出てきた単語を自作の単語帳にまとめて覚える。
- 文法が単独の大問で問われることは近年はないが、個々の設問の中での出題は続いている。文法の問題集によく出てくる知識というよりは、基本的な文型を正確に読み書きできる能力が問われている。
- 会話文の設問だけでなく長文読解の設問でも口語表現の知識が求められることもあり、会話表現にもなじんでおく必要がある。
③過去問演習:出題形式や傾向は近年一定している
- 過去問をできるだけたくさん利用し、早い時期から定期的に実戦練習をしておこう。そうすれば自分の実力の伸びと同時に不足している力もはっきりし、無駄のない学習が可能になる。
人間科学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2021~2023年度の分析
英文量多く、題材は専門的内容、語彙もハイレベル 未知の語にもたじろがない文脈把握力が不可欠
| 出題形式 | 計3題(8種類の英文からなる読解問題1題、空所補充問題1題、誤り指摘問題1題) |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 全問マークシート法による選択式 |
出題内容
①読解問題
- 200~300語程度の英文が8種類ある。設問は、英問英答形式でそれぞれ3、4問ずつあり、内容説明・主題・同意表現などの問題で構成されている。
- 英問の部分は、What、Who、Why、How、Which などで始まる疑問文形式が基本。
- テーマについてみると、以前は科学論や医学論などの自然科学系のテーマが圧倒的に多かったが、年々、社会論、教育論、言語論、歴史など社会科学系のテーマが増えてきた。
②文法・語彙問題
- 空所補充問題は、短文の空所に選択肢から前置詞や副詞などを選ばせる問題。同じ語を繰り返して使うことができ、何も補う必要のない場合もある。
- 誤り指摘問題は、短文にA~Dの下線が引かれていて、その中のどれが誤った表現を含んだ部分かを選ばせる問題。誤りがない場合はEを選ばせる。
難易度
- 〔1〕の読解問題は、一つ一つの英文は量が少なく、一部の固有名詞とやや専門的な内容を除くと、文法や構文もそれほど難解ではないが、英文自体かなり読みにくく、選択肢にも紛らわしいものがままあり、全部で8種類の英文があることから、迅速かつ正確な処理能力が求められる。難易度は、ここ数年やや易化の傾向があるが、2022年度はやや難化、2023年度はその揺り戻しかやや易化したと言える。
- 〔2〕は前置詞や副詞などの空所補充という特徴的な出題であり、難問もしばしば出題されている。2021年度は一番平易であったが、2022・2023年度は少しずつ難しくなっている印象。
- 〔3〕の誤り指摘問題は、正確で細かい文法・語法の知識が必要となるため、やはり高い水準の英語力が要求される。〔2〕とは違い、こちらの難易度はあまり揺れ動くことはなく、2023年度も例年並みと言えそうだ。
対策
①読解問題対策
- 科学論・医学論などの自然科学系のテーマや、社会論・教育論・言語論などの社会科学系のテーマに強くなろう。普段英文を読む際に、上記のテーマが出てきたら、語彙と内容を覚えておくとよい。
- 社会科学系の時事的な話題を取り上げた英文も多いので、普段から新聞などをよく読み、さまざまな分野の知識を身につけておくことも有効である。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文』(教学社)
※入試頻出の英文やテーマを扱った問題集を活用してもよい。
- 選択肢の英文を先に読んで、何が問われているかを確認してから本文を読み始めるようにしよう。問われていることを頭に入れながら読むと、読んでいる途中で該当箇所がわかることがある。
②前置詞対策
- 普段から、文法や読解問題を復習する際に、熟語を含めた前置詞に注目し、その用法や意味を理解し覚えていこう。例年の前置詞問題は、多くの受験生が知らないであろう熟語表現が出題される。
- 前置詞問題も過去問にできるだけ多くあたっておくこと。どの程度のレベルのどのような用法・意味の前置詞が出題されやすいかがわかってくるだろう。
③文法・語彙対策
- 基礎~標準レベルの文法・語彙をしっかりおさえるようにしよう。
- 〔3〕の誤り指摘問題は、以前は名詞に引かれた下線部がポイントとなることが多かったが、最近は動詞を中心とした下線部が正解となることが多い。動詞の語法、時制、数の一致、自動詞・他動詞、能動態・受動態、助動詞の有無など、動詞に関わる項目にも気をつけて勉強しておくとよいだろう。
- 過去問をひたすら解くことが大切である。過去問を解くことによって、誤った部分に気づく訓練になり、どのような文法事項が問われることが多いかを把握することが可能になる。
☞オススメ参考書『早稲田の英語』(教学社)
※読解、前置詞、文法・語彙対策全体としてやってみるとよい。
文学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2019~2023年度の分析
読解力重視、量に負けない速読力が必要 英作文は英文の要約
| 出題形式 | 大問5題(読解問題3題、会話文問題1題、要約英作文問題1題)
例年、設問や選択肢を含め全文英文による出題。 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 解答形式 | 英作文は記述式、他はすべてマークシート法による選択式 |
出題内容
〔1〕読解問題:大問〔1〕~〔3〕
- 〔1〕は2つの英文からなる読解問題で、いずれも文の流れから空所に語句を入れるもの。選択肢は各4個。
- 〔2〕は、3つの英文の内容に関する設問に答えるもので、内容一致英文の完成や内容真偽、主題が問われている。
- 〔3〕は、長文の7つの空所に補う英文を8個の選択肢から選ぶ問題。
〔2〕会話文問題:大問〔4〕
- 会話文の空所補充問題。日常会話でよくある状況、頻出表現が取り上げられることが多い。
〔3〕英作文問題:大問〔5〕
- 短めの英文の内容を要約する問題で、要約文の冒頭はすでに書かれてあり、それに続けて4~10語の英文を付け加える形となっている。
- 2020年度以降は「本文中の3語以上の連続した語句を使ってはいけない」という条件が加えられている。
難易度
- 90分で異なる形式・長さの英文を8つ読まなくてはならないので、効果的な時間配分を考えておきたい。〔5〕の英作文(要約)問題は、文学部の出題で一番の難問である。「自分の言葉で」と指示されているので、高度でなくても、英語で自由に自分の考えを表現する能力が求められている。
対策
①多読と精読を併用した読解力の強化
- 精読練習としては、教科書よりやや難しい入試問題の英文で、文法や構文、指示語、接続詞などの連結語句に注意しながら、完全に理解できるまで取り組むような学習が必要である。
☞オススメ参考書『英文読解の透視図』(研究社)や『大学入試 ひと目でわかる英文読解』(教学社)
※文構造が丁寧に解説されている参考書を使用するとよい。
- ある程度読解力がついた段階で、多読・速読に取り組むことも必要である。
- 文学部のレベルと傾向に合った評論文を練習素材として、試験本番を想定して時間を計り、わからない単語は文脈から意味を類推しながら読む練習を重ねるとよい。
☞オススメ参考書『早稲田の英語』(教学社)
②語彙力の強化
- 語彙力増強には、単語集を用いた学習と多読による学習を並行して行うとよい。単語集を早い時期に1冊仕上げ、その中で覚えた単語を多読で実際に何回か出会い定着させていくことほど有効な学習はない。逆に多読の中でわからなかった単語を単語集で再確認するのも有効である。
- 会話文問題は、近年に関してはあまり難しい語彙・表現は出題されていないことが多い。語彙力の強化によって、このような問題で確実に得点できるようにしたい。
③要約力・英作文力の強化
- 要約力を身につけるためには、英文を読む際に、その段落の要旨が何であるのかを常に意識して読むこと、つまりパラグラフリーディングを心がけることが必要である。読み終わったあと、英文から目を離して、その段落の内容を日本語や英語で要約してみる練習が有効である。
④過去問を用いた実戦練習を
- 文学部の問題は出題形式・内容ともにほぼ変化が見られない。入試直前の本番さながらの演習はもちろん大切だが、過去問をできるだけたくさん利用し、早い時期から定期的に実戦練習をしておこう。
- 同じ出題形式である文化構想学部の過去問を用いて練習するのも効果的だろう。
国際教養学部(一般選抜)
【英語】
傾向
※2020~2023年度の分析
「英語を読む」は当然 要点把握とその表現力がさらに重要に
| 出題形式 | Reading:大問3題。Writing :大問3題。 |
|---|---|
| 試験時間 | 1時限:Reading(90 分)、2時限:Writing(60 分) |
| 解答形式 | Reading:すべてマークシート法による選択式。Writing :すべて記述式。 |
※2021年度より個別試験の科目が「英語」のみとなった。
出題内容
①Reading
- 2023年度は総合読解問題3題で、英文の量は合計で約3180語となった。
- 文章の系統は、文学的文章や論説系の文章が用いられており、論説系の文章のテーマは、歴史・言語・文化・社会・科学と多岐にわたる。
- 設問は内容説明・内容真偽・段落の主題といった、内容理解度を問うものが中心。
②Writing
- 与えられたテーマについて英語で意見を論述する問題が1題、与えられたデータの解釈を英語で書く問題が1題、英文を読んで日本語で要約する問題が1題となっている。
難易度
- やや難。「英語を読む」ことが、日常的なことになっていることが必要。
- 試験時間に対し英文量が非常に多く、 時間的には相当厳しい。ReadingとWritingで時間が分かれているため、Readingでは1題あたり30分×3題=90分、Writingでは1題あたり20分×3題=60分といったイメージで時間を使うとよい。
対策
①「英語を読む」から「英語で読む」へ
- 読解問題の英文量を考えると、「ものを読むこと」自体への抵抗感がないことが最低条件である。
- 英語の読み物にもなじんでおきたい。週刊英字新聞は、比較的手ごろな読み物になる。各新聞社のホームページで、英語版を読むこともできるので活用したい。
- 英文で1000語を超えるものは、普段読むことのない長さである。簡易装丁の洋書などを、たとえば「1回に10ページは通読する」などと決めて、長さに耐えられるようにしたい。
- 問題に採用された英文の出典が明らかになっていることも多いので、入手して読んでみるのもよい。
☞オススメ参考書『大学入試 ぐんぐん読める英語長文〔ADVANCED〕』(教学社)
※入試頻出の英文やテーマが掲載され、かつハイレベルなものを使用するとよい。
②「書くこと」を習慣化する
- 長文読解がしっかりできるということは、頭の中で要約ができているということである。したがって、長文読解の際に、各段落の要点をまとめてみることで、読解力と要約力の両方の養成になる。段落の長さにもよるが、100字程度に収まるようにしてみるとよい。
- 意見論述などの英作文は、英語そのものが正しいことが第一条件である。名詞の数や冠詞、動詞の時制や語法を正確に仕上げることを常に心がけよう。
- 使える語彙や表現を広げて定着させるためにも、やさしめの短文でよいので、毎日英語を書いてみよう。
- 「何をどう書くか」を短時間で決定するには、「理由・根拠」「具体例」に使える材料を多くもっていることが重要である。①で述べた読書の仕方がここでも生きる。
- 賛否を問う問題の場合、両方の立場で書いてみるとよい。練習量が増やせるだけでなく、柔軟な視点や多様な考え方を鍛える訓練になる。
- 表やグラフから読み取れる特徴を、数値変化や比較を用いる表現を使った英文で書くには、相応の準備をしておく必要がある。
③過去問の活用を
- 新方式の過去問が2021~2023年度と3年分蓄積されたことになる。独特の形式なので、赤本を活用して出題の雰囲気に慣れ、自分が苦手とする分野について早くから重点的に対策するとともに、時間配分などの作戦も練っておくことがオススメ。