めばえさん
理系の国立大学を目指している高校3年生。毎日コツコツ勉強する真面目派。
めばえさん
理系の国立大学を目指している高校3年生。毎日コツコツ勉強する真面目派。
のびるさん
文系で国公立大学と私立大学の併願をしようと思っている高校3年生。早く青春したい!
赤本くん
物知りの赤い本。入試制度や過去問について、とても詳しい。
まず共通テストがどんな試験なのか見てみよう。
大学に入りたい人を対象としたテストで、「高校の教科書の内容をきちんと理解できているか、 大学で学ぶために必要な力がついているか」を把握することを目的とする試験。
「高校の教科書の内容をきちんと理解できているか」が試されるんだね。まずは日常学習を大事にするのが基本なんだね。
それならちょっと安心。私は今のところ、国立大学を第一志望にするつもり。
一般選抜で国公立大学を目指す場合は、原則、一次試験として共通テストを受験して、二次試験として志望大学の個別試験を受験することになるよ。
1月中旬
共通テスト(本試験)
2月〜
私立大学の一般選抜
2月下旬
国公立大学の一般選抜(前期日程)
じゃあ、私は共通テストは必ず受けなくっちゃ。
2026年度の共通テストの本試験は、
「1月17日(土)、18日(日)の2日間」
万が一、病気やけがで受験ができなかった場合には、追試験を受験することもできる。
出願はいつ頃すればいいのかな?
出願や検定料等の支払いは9月だよ。そして、2026年1月に試験を受ける人から、出願手続きが電子化されるんだよ。
えっ、そうなの?
そう! 7月上旬に、自分で大学入試センターのウェブサイトから共通テスト出願サイトにアクセスして、自分でアカウントを登録し、マイページを作成することになるよ。
へぇぇ。
1月なかばの試験実施に対して、動き出しがかなり早いので、気にかけておこう。
2026年1月に試験を受ける場合
2025年 | |
---|---|
「受験案内」内容の公表 | 6月中旬頃 |
動き出し | 7月上旬頃(マイページの作成開始) |
出願 | 9月下旬頃 |
検定料等の支払い | 出願登録後(クレジットカードなど) |
出願内容の確認 | 10月中旬頃(マイページで) |
受験票 | 12月上旬頃(各自で印刷) |
受験票の印刷も自分でするんだね!
◆電子出願についての最新の情報は、大学入試センターのウェブサイトをチェック!
—「令和 8 年度試験」のページ: https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r8/
——出願サイトの操作マニュアル等も2025年6月頃に公開予定
ところで、共通テストの出題科目は次の7教科21科目だよ。
この中から自分の好きな科目を選んでもいいの?
志望大学の受験に必要な科目の中から選ぶ必要があるよ。共通テストの受験科目が足りないと大学の個別試験に出願できなくなることもあるので、気をつけてね!
国立大学の試験科目でよく見られるパターン
いろんな教科をまんべんなく勉強しておかないといけないんだね。
ちなみに、特に地理歴史と公民では、選択できない組み合わせがあるので、要注意だ!
それに、東京大学など一部の大学では、共通テストで『地理総合/歴史総合/公共』を選択できないこともあるよ。
ふむふむ。気をつけよう!
私立大学を志望する場合は共通テストの受験は必要ないの?
私立大でも多くの大学が利用しているよ! 一般選抜で共通テストを課している大学があるし、必須でなくても9割近くの私立大学が共通テストを利用する方式を設けているんだ。
へええ。
国立大学のように6教科を課すところはほとんどなくて、文系であれば「外国語」「国語」「地理歴史・公民」などの3教科で出願できるところが多いよ。
なるほど。
私立大学は大学ごとに利用方法や出願時期がバラバラだから、大学の募集要項で必ずチェックしておこう。
共通テスト利用方式の中には、共通テストの結果だけで合否が決まる場合もあると聞いたのだけれど…。
そう。よく知ってるね。国公立大学を第1志望にしている場合、この方式を利用して、私立大学と併願することも可能だ。
チャレンジする機会を増やすことができるね!
国公立大学でも私立大学でも、まずは受験する大学ごとに募集要項で共通テストの利用方法を要チェックということだね。
そうそう、とにかくそれが大事だよ!
2025年1月の共通テストが新課程での初めての実施だったね。どんな出題だったか、注目のポイントを見ておこう。
まず、2025年度の共通テストでは、出題教科に「情報」が加わって「7教科」になった。国立大学を受験する場合は、原則として「情報Ⅰ」が必須科目となったね。
60分、100点
2025年度の本試験・追試験では、「情報社会の問題解決」「コミュニケーションと情報デザイン」「コンピュータとプログラミング」「情報通信ネットワークとデータの活用」の4つの領域から出題された。
「情報Ⅰ」と言えば、私はPythonを習ったけど、プログラミングの問題はどの言語で出題されるんだろう?
教科書の違いで不公平が出ないように、大学入試センター独自のプログラム表記で出題されるんだ。プログラミングの基本的なルールは同じだから安心して!
ここで少し、実際に2025年度に「情報Ⅰ」の試験を受験した人の声を紹介しておくよ。
試験当日の時間割では最後の科目だけれど、落ち着いてしっかり問題文を読むのが鉄則だね。
ちなみに共通テストの各教科の配点は大学や学部ごとに設定されるんだけど、「情報」の配点もさまざまなんだ。受験は必要だけど配点はしない、という大学もあれば、他の教科よりも重視するところもあるよ。
受験科目を調べるときに配点もチェックしておきたいね。
そうそう。受験する大学・学部の募集要項をよく確認しておこう。第一志望だけじゃなくて、第二・第三志望の大学もね。
はーい。
他の教科のことも知りたいな。
まず、ざっくりまとめると、こんな感じだよ。
英語リーディングで、これまで大問6問の出題だったのが8問の出題になったの?
そうだね。ただ、もともと第1問Bのように中問として出題されていたものを一つの大問として出題した形で、問題の分量が増えたわけではないよ。
そうなんだ。
うん。それに、出題形式が多少違っても、作問の方向性は変わらない。これまでの過去問から、全体の難易度や分量が大きく変わるわけではないので、過去問を演習しておいて損はないよ。
了解! 活用します。
数学と国語、それから地理歴史・公民についてもう少し詳しく教えて。
オッケー。では、まずは数学から見ていこう。
数学②では、これまで『数学Ⅱ・B』だったのが、「数学C」が加わって『数学Ⅱ、B、C』になったよ。
旧課程(〜2024年度)の出題内容
数学Ⅱ・B (試験時間60分)
「数学B」は3問のうち2問を
選択解答
新課程(2025年度〜)の出題内容
数学Ⅱ、B、C (試験時間70分)
2025年度本試験
「数学B、C」は4問のうち3問を
選択解答
「数学C」が加わる分、以前までより学習する範囲が広がっているよね。大変だー。
でも、「数学C」は選択問題なんだね。平面上の曲線と複素数平面以外は、これまでの出題内容と重なるから、過去問で対策できるね。
試験時間も10分増えて70分になった。時間配分も考えながら、本番を想定した練習を重ねておこう。
「国語」でも、試験時間が10分のびて、現代文が2題から3題に増えたんだ。追加された問題はグラフや図の内容を読み取らせる内容だった。従来の評論(論理的な文章)・小説(文学的な文章)に加えて「実用的な文章」が出題されるようになったんだよ。
問題数が増えて、配点はどうなったの?
現代文が100点→110点、古典(古文/漢文)が100点→90点に変更されたよ。
旧課程 : 試験時間80分
新課程 : 試験時間90分
2025年度 本試験
いろんな種類の文章が出るんだね。グラフの読み取りの練習も、しておかないとな~。
地理歴史と公民は、新課程になって科目の枠組みが変わっているんだけど、科目名が変わっても、旧課程の過去問で対策ができるよ。
旧課程
新課程
「歴史総合」っていうのは、「近現代の歴史を、世界とその中の日本を相互的な視野から捉えて理解する科目」で、日本と世界の近現代史を切り離すことなく同時に学ぶ科目ととらえておくとよいよ。だから、「歴史総合」の部分は日本史と世界史をまたいだ内容が出題される。
なるほど。近現代史を学ぶときは、「そのとき日本は」「そのとき世界は」の視点を忘れないようにしよう!
まだ新課程の過去問自体は少ないけれど、内容的には、これまでの旧課程の共通テストも参考になりそうでほっとしたよ。
でも、新教科として情報が加わって、数学と国語で試験時間が長くなったのに、これまでと同じ2日間で行われるんだから、本番は長時間の勝負になるよね。体力をつけておかないと!
ほんとだね。ちょっと気が早いけど、試験当日の時間割ってどんな感じなの?
2025年度はこうなっていたよ。
ざっくり言うと、1日目が文系科目、2日目が理系科目って感じなんだね。
長丁場だから、チョコレートなどの甘い物も持って行くとよいかも。
共通テストでは「思考力」が問われるって聞いたことがあるんだけど…。
新課程での問題作成方針を見ると、これまでと同じように「思考⼒・判断⼒・表現⼒等を発揮して解くことが求められる問題を重視する」とされていて、これが共通テストの大きな特徴になっているんだ。
「思考力」が必要な問題ってどんなのなんだろう?
たとえば、複数の資料を読み取る問題が出題されているよ。
なるほど。まず、たくさんの資料やデータを読み取った上で、さらに、読み取れたことから考えることが求められるんだね。
これはどの科目にも当てはまることだけれど、多彩な資料や文章などを読む必要があって、全体的に、問題文が長くなっている傾向があるよ。
ひゃあ~っ。そもそも、「読解力」や、スピードも必要ってことだね。
そうだね。共通テストの出題形式に慣れておくことも、対策の第一歩になるね。
早速、対策を始めたくなってきたよ。
まずは共通テストの過去問を見ておくと参考になりそうだね! 新課程の本試験と追試験、そしてさかのぼって旧課程も!
うん、いちど解いてみると、どんな勉強が必要かも見えてくるから、怖がらずにやってみてほしいな。過去問の研究はとっても役立つよ。
必勝の勉強サイクルがあるから、紹介するね。
まずは過去問題集でどんな問題が出るか把握して、対策の指針を立てるのが基本だ。
過去問を解く
共通テスト赤本シリーズ
共通テスト過去問研究
全13点
過去問で、共通テスト特有の「出題のクセ」を知ろう!
2025年度本試験及び追試験を収載!
詳しい「対策講座」で、科目別の勉強法がわかる!!
演習すればするほど、力がつく。
新科目の『情報Ⅰ』も、どんな出題なのか確認しておきたいね。実際の過去問を解いて、形式に慣れておくのがオススメだよ。
「情報Ⅰ」の過去問集も刊行されるんだね!
そう! 2026年版には、2025年1月に初めての新課程の共通テストを受験した受験生の体験談も、「攻略アドバイス」として載っているから、参考にしてみてね。
自己分析
共通テストでは、試験時間内にマークシート式の解答用紙に正確にマークする練習もしておくと安心だね。
センパイ受験生によると、問題冊子に答えをメモしてから大問ごとにマークしたり、飛ばした問題にも何らかの印をつけておくなど、あらかじめ自分なりの攻略方法を見つけておいた人もいるみたい。
なるほど! 本番で慌てないよう、マークすること自体にも慣れておくことが大事だね。
ドキドキ…。本番では、思わぬトラブルに焦って、頭の中が真っ白になってしまうこともありそうだね!
そんな時は、「とにかく深呼吸!」というのが、多くの受験体験談で寄せられたアドバイスだよ。
いくら準備しておいても足りないということはなさそうだね。
その通り。最後に、必勝の勉強サイクル3「重点対策」に最適なシリーズも紹介しておくね。
重点対策
なるほど~。過去問、自己分析、重点対策をして、また過去問。
そう!!! 「受験勉強は過去問に始まり、過去問に終わる」だよ。今日から始めて、ライバルに差をつけよう。
はぁーい。やるべきことが分かったら、なんだかやる気が出てきたよ! 憧れの大学生活に向けて、頑張りまーす!
旧課程の問題や追試験も解いておくべきでしょうか?
はい。共通テスト特有の「出題のクセ」をつかむために、過去問を活用しましょう。
新課程と旧課程で学習内容にほとんど違いはありません。また、問題構成や場面設定などこれまでの共通テストの出題方針を引き継いでおり、作問の方向性も変わっていません。分量の多さや複数資料の読み取りといった特有の形式に慣れるためにも、旧課程の問題や追試験にもどんどん取り組んでおきましょう。
新課程になっても、解答の方法は、これまでの共通テストと同じですか?
はい。これまでと同じく、マークシートです。特に、地歴公民・数学・理科など、選択科目のある教科は、解答用紙に表面と裏面があるので、マークする場所を間違えないように注意が必要です。
共通テスト本番で、これまでまったく見たことのないタイプの問題や題材が出題されたら、焦ってしまいそうです…。
共通テストでは、初めて見る資料が出題される可能性もあります。ただ、一見すると出題形式が違うように感じても、「問題文をよく読み、設問で要求されていることを理解し、これまで高校で学んできた知識を活用して正答を導き出す」という手順は同じです。これまでも、出題傾向が変わることはありました。しかし、問われ方が変わっても問われる力は同じです。落ち着いて取り組みましょう。
病気やケガで共通テストを受験できなかったらどうなるのでしょうか?
やむを得ない事情で受験できなかった人を対象に追試験が実施されます。
社会や理科の選択科目によって、有利不利はありますか?
共通テストの本試験では、選択科目によって大幅な有利不利が生じないように、原則として「20点以上の平均点差が生じ」るか、あるいは「15点以上の平均点差が生じ、かつ、段階表示の区分点差が20点以上生じ」、これらが「試験問題の難易差に基づくものと認められる場合」には、得点調整が行われます。
旧課程で学んだ過年度生のための経過措置はありますか?
2026年度の試験では、経過措置は予定されていません。