デザイン系学科をめざすあなたへ

先輩からのメッセージ

本書のために寄せられたコメントは、大学生・卒業生合わせて250人以上! ここでは、本の中で紹介しきれなかったメッセージを紹介します。

その1 デザインは面白い!

世の中はデザインされたもので溢れていることに気づいた。
街を歩くだけでも、雑誌を読むだけでも、色々なデザインのメッセージが含まれていることがわかり、生活するのが楽しくなる。arakawa(京都造形芸術大・情報デザイン)

入学前は「デザインはおしゃれでかっこいいもの」と思っていましたが、学ぶうちに、様々な能力が問われるものだとわかりました。
難しいことがわかった一方で、奥深さに面白みを感じています。U.ko(明治大(院)・理工)

デザインとは、カタチを考えることだけではありません。
そこには経営学も、法律も入ってきます。
たくさんの物事を知ることができる面白い学問です。K.K(近畿大・造形芸術)

日常のあらゆるシーンにはデザインがひそんでいます。
社会と密接に関わる重要な分野だからこそ、絵の上手さだけではない様々な能力や、多角的な知識が必要とされているのです。
「デザインは、考えていた以上に幅広くて奥深いものだった」「やっぱりデザインは面白い!」という先輩の声を聞いて、デザインの世界とはどのようなものか、もっと知りたくなりませんか?
では、デザイン系学科で学ぶ大学生活を、ほんの少し紹介しましょう。

もっとくわしく知りたいあなたへ
デザイン系学科をめざすあなたへ
「どんな分野があるの?」→第1章「デザインの世界」へ
「どんな力が必要なの?」→第2章「入学してから学ぶこと」へ

その2 デザインは大変!?

先輩たちのおよそ8割は、入学する前と後で「デザインに対するイメージが変わった」と答えています。

デザインというとかっこいいイメージが先行しますが、その実、かなりの体力勝負や作業を求められる泥くさい学科です。MK(昭和女子大・生活科学)

自分がやる前は、図面を書いたり、模型を作ったりするのがとても楽しそうに見えましたが、実際にやってみるとかなりの精神力と体力を要するものでした。Y(慶應義塾大・環境情報)

通常の学科にはない、授業の大きな特徴の一つは「課題制作」です。
デザイン系学科の学生は、先生に教えてもらったことを消化し、自分なりに表現することを日々求められます。
そのため、かなりハードなスケジュールをこなす学生も多く、「オシャレ」・「かっこいい」だけではやっていけないのが現実です。
また、課題制作には「評価」という2文字が常に伴います。
実力勝負の世界は大学から始まっているのですが、これを乗り越えれば、大きく成長することができるようです。

先生の前で自分の作品について述べ、厳しい評価をうけるなど、今まで経験したことのない試練があったが、今となってはそれが普通になり、社会への足がかりにもなったと思う。ぶるぼん(日本女子大・住居)

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デザイン系学科をめざすあなたへ
「どんな先生がいるの?」→第1章「デザインの世界」へ
「入学したらどんなことをするの?」→第2章「入学してから学ぶこと」へ

その3 デザイナーになりたいあなたへ

卒業後、デザイナーとして働く先輩の仕事ぶりを見てみましょう。

限られた予算内で、自分の企画をいかに実現させるか、試行錯誤を重ねた仕事が印象に残っています。
よいデザインをするには、センスだけでなく、フットワークの軽さや、何より自分のイメージを実現させたいという強い想いが必要だと思います。長谷川アンナ(グラフィック・デザイナー、フリーランス)

先輩の声からは、仕事に対する熱意と、常に努力を惜しまない姿が伝わってきます。
コスト面などさまざまな制約の中で、ベストな結果を出すことが、デザイナーのやりがいのひとつだと言えます。
これからデザイナーをめざすあなたへ、先生からのメッセージを紹介します。

現在、社会の中でのデザイナーの役割は、絵を描いて形をデザインすることから、素材の調達から、売り方まで考え、トータルにプロデュースするような役割にまで広がりつつあります。
デザイナーには、環境や暮らしを大きく変えられる潜在的な力があるように思います。
これから、ますますデザイナーが社会で果たす役割は大きくなるでしょう。南政宏(プロダクト・デザイナー、滋賀県立大学助手)

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「就職活動のポイントは?」→第2章「入学してから学ぶこと」「就職活動」へ
「デザイナーの仕事の中身は?」→第2章「入学してから学ぶこと」「働く先輩インタビュー」へ

その4 大学選び・受験に向けて

最後に、大学選び・受験へのアドバイスを紹介します。

その大学・学部でどういう学問を教わることになるのかを、可能な限り知っておくことは重要だと思います。
「デザイン」という言葉だけに吸い寄せられて入学した人と、大学が行っている研究などを理解した上で入学した人とは、学ぶモチベーション(意欲)に次第に差がみられるようになります。m・y(九州大・芸術工)

デザインと一口にいっても様々な分野があり、大学によって学べることは異なってきます。
入学してから「こんなハズじゃなかった!」と後悔しないように、大学選びは慎重に行いたいものです。
一方、次のような意見も参考になるでしょう。

できれば大学選びと一緒に、どういった企業に勤めたいかを考えてみるといい。
私には、ゲーム系へ就職したいという夢があった。
だから、大学の勉強で学べない所は自分で学び、部活やサークルで技術を磨いた。
本当に大事なのは入った後だから、それさえ忘れなければ思った方向に行けると思う。
大学は手段であって道(目的)じゃない。
近道になるかどうかは自分次第。たか坊(和歌山大・システム工)

大変ですが、受験は将来への大事なステップ!
書籍『デザイン系学科をめざすあなたへ』をぜひ参考にしながら、大いに悩みつつ、楽しんで乗り切って下さい。

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「大学選びの3箇条」って? 画塾には通った方がいいの?
→第3章「合格をめざして」へ